インパクトは張り手型で進めていけばいい!【第31話 2021.1.31】

物語の構成を考える

緊急事態宣言の最中ではありますが、いかがお過ごしでしょうか?
大寒を越えて春に向かって時は進んでいくように、
私たちの未来もそうなっていくように動いていくのみです。
さて、今回の話題は、物語の構成を考えながら脚本を書いていく様子を
お話ししていきますね。
最近のテレビドラマで多い手法が、張り手型が多いようにおもいますね。
張り手型とは最初に事件をドンと見せて、
インパクトを与えて、何でそうなったのかという疑問を
見てる人に抱かせて、過去にさかのぼりながら、
説明していくという手法です。
わかりやすいんですよね、この手法が。
そして、説明の中に、これからやっていくであろう約束や
成長の結果や、今後の展開が気になる要素を
「伏線」として張っていくのです。

KENJYOU & HAMAKI

視聴者の心を鷲掴みできる?!

視聴者はまず疑問が解決したいのでその答えを待ちます。
そして、答えの説明を理解させられていく過程で
新たな疑問を植え付けられて、さらに主人公に共感させるための
「伏線」を背負って、次が見たくなりこのドラマのファンに、
出演している俳優のファンになったりして、
最後まで見てしまうという構成ですね。
連続テレビドラマも回数が少なくなってきているので、
強引にでも話を進めないといけないので、
たまに「あり得ない」展開も織り交ぜなければ
いけない時もあるのです。
視聴者に飽きられないように、
尚且つわかりやすい脚本と演出になっていること
が多くなっています。
そして、撮影時も「コロナ対策」を考えなければいけないので、
物語の中の現在もコロナ禍と同じシチュエーションにして、
マスクとかが違和感なく見えるようにしていってますね。
脚本家は何度も何度も書き直して、
時代と状況のつじつまが合うように書き進めていかなければいけません。

AMI KENJYOU

張り手型をベースに考える

そんな最近のテレビドラマの構成ですが、
私もこの「張り手型」の構成で舞台脚本を書いています。
いきなり事件を起こすのが、
やはりお客様の気持ちを掴みやすいんですよね。
でもその分、これから起こる展開が面白くなかったら、
折角掴んだお客様の心を無駄にしてしまうので、
何度も書き直して作り上げていきます。
この作業が面白くて、しんどくて、時間がかかるんです
脚本だけに限らず、一度作ったものをどんどん直していき、
より良いものにしていきますよね?
この直していくという作業こそが、
その物の良し悪しの決め手になるのです。
脚本は第1稿を書き上げる時、
いかに早く最後まで書くかが第1ポイントで、
時間をかけて直しながら書いてしまうと、
いつまで経っても仕上がらないのです。
内容が少々わかりにくくても第1稿の書き方は、
まず最後まで書く、ということなのです。
時間をかけるのは直しの時です。
舞台台本だと、最低でも第5稿は書き直したいところです。
書けたら、第三者に読んでもらいフィードバックをもらうと
効果的な直しができます。
三者の意見は本当にありがたいものです。
意見を出してもらうポイントですが、
わかるかわからないかという点です。
その他、面白いとか、もっとこうしてああして
という意見は基本的には聞き入れない方が良いです。
この直しの繰り返しで、脚本はどんどんブラッシュアップしていくのです。

TERUAKI FURUKAWA

次のページがめくりたくなる本

脚本の段階で、読み手に「次のページ」をめくりたくなるような
内容が書けるまで直せると面白い台本になっていると思います。
あとは、実際に役者がセリフを話し、動いた段階で、
今度は演出家目線からの脚本の直しも入れていき、
より良くしていくという工程で仕上げていきます。
物語の構成を考えながら脚本を書いていく様子は
こんな感じに私はしております。
脚本家によって、色んなやり方があるかとは思いますが、
今回はあくまで私のやり方としてお話しさせていただきました。
それでは今回はこの辺りでおしまいにします。

素敵な脚本をどんどん生み出していきますね。

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