予兆を使って事件を起こす?!イメージを文字で表す脚本【第32話 2021.2.7】

1:29:300という比率

先日から急激に寒くなってきました。
そして、緊急事態宣言も延長ということになってしまいましたが、
皆様いかがお過ごしでしょうか?
体調など崩されないようにお気を付けください。
さてさて、いきなりですが、なにか事件や事故が起こる時は、
予兆が必ずあると言います。
今日はその事故や事件が起こる仕組みと
脚本構成との関係性について書いてみたいと思います。

ヒヤリハット?!

何年かに一度の大事故というものは、
忘れた頃にやってきているようにも思いますが、
自然災害は別として、そういった大事故は
未然に防ぐ事が出来ると言います。
皆さんも聞いた事があるかと思いますが
「ヒヤリハット」はご存知でしょうか?
大きな事故が1回起こる前に、
小さな事故が29回起こっているのです。
そしてその前には、ヒヤリハットが
なんと、300回も起こっているのです。
医療の現場では、ヒヤリハットの事例は
必ず報告することになっていると聞きました。
こういうデータがあるということは、
事故は未然に防ぐことが出来るということなのです。
医療現場だけでなく、色んなところで起こる
事故や事件が防げるということです。
しかし、これを逆手に取れば、事故が起こせる
ということにもなりますよね?
ちょっと強引ですが、そうなんです、
脚本を書いていく「文字」には、この方法に似た行動を
キャラクターにとらせる「文字」を描いていくのです。
そう考えると、いきなりの大事故や大事件は
起こるはずがないことがわかります。

予兆を使って描いていく

なにかことを起こそうとする時は、必ず予兆が必要になってくるのです。
それを考えることが楽しみでもあり苦しみでもある脚本執筆ですが、
それがやりがいとなっているのです。
ちょっとお話が逸れますが、少し前から劇団員の本田大輔が、
僕の元に脚本を学びにきております。
まだまだ基礎中の基礎からの習作を積み上げていく過程ですが、
本人も面白いらしく、自分の脚本が書けることを夢見て頑張っています。
面白いもので、彼の考えている世界は、
今のところ平面なんですよね。
最初はみんなそうなのかも知れませんが、平面的な「文字」なんです。
脚本はもちろん「文字」で構成されていますが、
「文字」に見える「絵」立体を描いていかなければいけません。
あくまでイメージですけども・・・。
平面から立体になってくると、面白くなり、難しくなってくるんですよね。

AMI KENJYOU

文字で絵を描く

自由自在に「絵」が書けるようになってくると、
数本はかけると思います。
その後に待ち構えているのは、
自分の知り得ない知識の壁です。
自分にはない色んな知識が欲しくなるのです。
本が読みたくなるし、舞台や映画も観たくなる。
とにかく、なんでもいいからネタが欲しくなるのです。
ここまで来ると、脚本にも深みが出て、
書くのが楽しくなってくるのではないのでしょうか。
僕はそうなってます。
その反面、演じる役者は難しさが増してくるのでしょうか。
そういう、深いお話をどんどん生み出していきたいですね。
本田くんの成長も楽しみで仕方ありません。
いい脚本が書けるようになるには、どれだけ書くか、
ということが問われると思います。
短くてもとにかく作品を書くということが第一条件です。
稽古台本でもいいのです。
自分の「文字」を役者が喋るとまた違った感覚が生まれてくるからです。
そこには立体があったりもしますから。

少し横道に逸れましたが、事故や事件が起こる法則から導き出される
脚本の書き方との関係性を描いたつもりですが、
ちゃんと伝わりましたか?
今回のお話をまとめると、
物語はフィクションだけどリアルでないといけませんから、
この事故や事件の法則は切り離せないということになりますね。
しかし、実際に起こる事故や事件は未然に防がないといけませんね。
そして、劇団銀河にも新しい脚本家が生まれる可能性が出てきたということで、今回はこの辺りにします。それでは今週も皆様にとって素敵な1週間になりますように。

GORO OSAKABE

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